人のために生きるか、自分のために生きるか
人のために生きていてたらもっと自分の時間を生きればよかったと思うだろうし、自分のためにばかり生きていたら逆のことを思うのだろう。
バランスをとるべきだという話ではない。大抵はどちらかに大きく偏るものである。
どの道を選んでも後悔すると思えば、気も楽になる。
死にかけの飼猫のそばで、何もしないで1日を過ごしているあいだ「自分のことばかりにかまけていないで、もっと飼猫の相手をしてやればよかった」と後悔していたら、その時間が与えられたようである。
飼猫がなんとか持ち直した。もう最後だなと思ったのは、おとといの深夜3時くらい。猫の目が覚めて、立てもしないのに、見えないものが見えるような目で神秘的になり、頭を左右に振りはじめた。それを15分くらいやってからまた目を閉じた。死んだかと思って腹を見つめるとわずかに上下していて呼吸は続いていた。
翌朝、その神秘的な状況を調べていたら、ある猫ブログを見つけて、その飼主がダメ元で与えたら復活したというカロリーエースプラスという流動食を、朝になって買いに走った。カロリーエースプラスは缶に入っている。缶を開くと、まずいコーンポタージュみたいでがっかりしたが、皿に開けた瞬間にぺろりと平らげた。
1日かけて少しずつ与えていると、明らかに生気がもどってきた。目がはっきりとして、今朝は家を歩きまわるまでになった。餌皿の前で「もっとカロリーエースプラスをくれ」と要求している。
猫は自分のためにしか生きていないが、飼い主側からみると、飼い主のために生きてくれている。
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